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特別寄稿 「エンロン」 piomio夫

「エンロン」を一緒に見た主人に感想を聞いたところ、私とは全然違う視点での感想だったので是非ブログに載せてみたくなり、主人に、寄稿してもらいました。
以下は、主人の文章です。

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電力という極めて公共性の高い「サービス・財」を市場原理主義者に委ねると、どういう世界が現れるか、というたいへん興味深い実験結果のドキュメンタリー映画である。エンロンという会社は、いち早く電力の規制緩和に踏切ったカリフォルニア州を舞台にして、作為的に供給を抑制し、価格を操作し、利益を上げていく。

このアメリカで起こった事件は、日本にとって、他人事ではない。郵政カッコ付きの「改革」の後に国民を襲ってくるのは、資本の論理だ。まだ、誰も気がついてはいない。さらに、カッコ付きの「改革」は医療、水と続く。すでに、アメリカでは、実行に移していることだ。金に執着し、あくなき強欲で「金」、「金」、「金」の世界を作っていく市場原理主義。マネーは狂暴だ。国民の望むと望まざるとに拘わらず、資本の論理を貫いていく。

「サービス・財」には、その性格によって、市場に委ねることが適当ではないサービス・財がある。その「サービス・財」が何であるかは、警察や消防を考えれば、明らかである。
さて、電力はどうであるか。効率性確保のために、株式会社にしているのはいい。また、独占の排除と競争原理の導入も良いとしても、料金の上限規制を「緩和」するのは、やってはいけないことなのだ。「規制」を一方的に「悪」と決め付け、「規制緩和」を「善」とする「単純でわかりやすい」問題提起に、我々は、騙されてはいけない。為政者は、古来、騙しのプロフェッショナルだからである。

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そうか。
そんな見方があったのか。
と、私も同感です。

今年は、いつになく堅いスタートになりましたが、これからも勉強しながら色々なことをブログに書いてみたいと思います。

少し遅れましたが、
みなさま、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

by piomio | 2007-01-04 10:15 | 日々のこと  

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